パリの新名所である「サマリテーヌ」に行って来ましたので、その情報をシェアしたいと思います。
ショッピングを楽しみながら、素敵な建築を見ることができます。パリに行く際には、ぜひ足を運んでみてください。
サマリテーヌとは?
サマリテーヌ(La Samaritaine)は1870年にアーネスト・コニャック夫妻が創業した老舗百貨店。
名前の由来は、近くのポンヌフ橋に設置されていた給水ポンプに描かれていた「善きサマリア人(Samaritain)」の像から来ています。
かつては「庶民のための百貨店」として、衣類や家庭用品を幅広く扱い、20世紀初頭にはパリ最大級の商業施設に成長しました。しかし老朽化や安全基準の問題で2005年に閉館。その後16年の改装を経て、LVMHグループの手で2021年にラグジュアリー百貨店として復活しました。

19世紀パリ、「百貨店革命」の先駆け
サマリテーヌを含む19世紀のパリの百貨店は、都市文化を変えた存在でした。
- 値札をつけた定価販売
- 返品制度で安心して買える仕組み
- 誰でも入れる公共的な空間
この仕組みは、それまで上流階級だけの特権だった「優雅な買い物」を庶民にも開放し、現代に繋がるショッピング文化を生みだしました。
外観と建築美の魅力
サマリテーヌの魅力は、ただの「高級百貨店」ではなく、建築そのものが芸術作品であること。

アール・ヌーヴォー様式(1905年増築部分)
繊細な鉄骨フレームとガラスを組み合わせたファサード。自然モチーフの装飾、花や蔦のモザイクが特徴的です。
アール・デコ様式(1928年改装部分)
幾何学模様の装飾、直線的で洗練されたデザイン。黄金色の文字とガラスの調和が目を引きます。
私が訪れたときも、建物全体が「百貨店というより文化財」のようで、つい外観を何度も写真に収めてしまいました。
館内の雰囲気と見どころ

館内に足を踏み入れると、圧巻のガラス張りアトリウム。明るい光に包まれた吹き抜けは、かつての百貨店黄金期の華やぎを感じさせます。
中央の階段は豪華な装飾タイルで飾られていて、思わず立ち止まって見入ってしまうほど。上階から吹き抜けを眺めると、まるで「建築博物館」にいる気分になります。
ショッピング体験とおすすめ土産
ブランドフロアでは最新のモードが並びますが、ここでのショッピングにおすすめしたいのは「気軽に買える名品」。
- フランス香水(Diptyque、Frédéric Malleなど)
- 高級コスメの限定コフレ(Dior、Chanel)
- グルメ土産(マリアージュ・フレールの紅茶、ショコラティエの限定チョコ)
- 館内限定のデザイン小物(ロゴ入りノートやエコバッグ)
カフェ&レストラン体験
ショッピングの後は館内カフェで一休み。私は窓際の席でレモンタルトとカプチーノをいただきました。
セーヌ川を眺めながら過ごす時間は、ちょっとした贅沢そのもの。ここで過ごすひとときが「旅行中の特別なご褒美」になりました。
おすすめフォトスポット
サマリテーヌは「フォトジェニックな百貨店」としても有名。
旅行中の記念撮影におすすめのポイントをご紹介します。
外観正面(ポンヌフ橋側)
黄金色のロゴとガラスの外観が背景に映えるベストショット。
館内吹き抜け
上階から見下ろすと、装飾と光のハーモニーが美しく写真に収まります。
中央階段
アール・ヌーヴォー装飾タイルを背景にした一枚は必見。
カフェの窓際席
セーヌ川を背景にしたティータイム写真は旅の思い出にぴったり。
アクセス&営業時間
住所:9 Rue de la Monnaie, 75001 Paris
最寄り駅:メトロ7号線 Pont Neuf(ポンヌフ)駅
営業時間:10:00〜20:00
所要時間の目安:建築見学だけなら30分、ショッピングやカフェ込みで2〜3時間
訪れて感じたこと
サマリテーヌは「買い物」だけでなく、パリの歴史を映す建築そのものを体感できる場所でした。
19世紀の商業の息吹、20世紀のアール・デコの華やぎ、そして現代のラグジュアリーが一つに共存する稀有な空間。
パリの中心地のセーヌ川沿いで、ルーヴル美術館にも近いので、パリ滞在中にぜひ訪れてほしい観光スポットです。