パリから電車で約30分の森とお城に囲まれた小さな街、シャンティイ。
貴族の庭園を思わせる森の小道を馬に乗って駆け巡りました。
この時に体験したアクティビティは、シャンティイならではの「乗馬体験」。
お城や美術館を巡る旅とはまた違う、上質で穏やかな時間の始まりです。

馬の都・シャンティイで味わう優雅な時間
シャンティイは、18世紀から続く馬術の伝統が息づく街。
大厩舎〈グラン・エキュリー〉や「馬の博物館」があることでも知られ、街全体が“馬とともに生きる文化”に包まれています。
観光客でも体験できる乗馬プログラムがあり、初心者でも安心して参加できるのが魅力。
森やお城の近くをゆったりと巡るコースは、まさにフランスらしいエレガンスそのものです。
乗馬体験の流れと雰囲気
体験当日、案内された厩舎では、穏やかな目をした馬たちが静かに待っていました。
インストラクターが一人ひとりに馬を紹介し、手綱の持ち方や姿勢を丁寧に教えてくれます。

最初は緊張していたものの、馬の温もりと穏やかな呼吸を感じるうちに心が落ち着いていきました。

森へ一歩踏み出すと、蹄の音が砂を踏む音だけが響きます。
木々の間を抜ける風、朝の光、馬の体温――そのすべてが心に静かに残りました。

馬の歩みに合わせて呼吸を整えると、不思議と自分のリズムも整っていく。
忙しい日常を離れ、ゆっくりと時間がほどけていく感覚でした。
服装のポイント
観光地のアクティビティとはいえ、乗馬はしっかりとしたスポーツ。
服装は快適さを重視するのがポイントです。
パンツスタイル:脚を自由に動かせるストレッチ素材が理想。
スニーカー:滑りにくく、しっかりとしたソールのものを。
動きやすい服装:軽い上着を一枚用意しておくと安心です。
手荷物:大きな荷物は厩舎に置いたままにしますので、小さなポシェットがあると安心。パスポートなどの貴重品だけは、身に付けられるように。
特別な装備は不要で、観光客でも気軽に参加できます。
「動きやすく上品に」が、シャンティイらしい装いのコツです。
馬と心を通わせる時間
森を駆け抜ける間、馬は私に合わせて上手に走ってくれました。
軽く手をなでると、しなやかな毛並みの下から穏やかな鼓動が伝わってきます。
その一瞬に、言葉を超えた静かな交流を感じました。
フランスでは「馬は人の心を映す鏡」と言われるそうです。
この日、少しでも穏やかでいられたのなら、それはきっと彼らのおかげでしょう。
体験のあとの楽しみ
乗馬を終えると、心地よい疲れとともに、ふっと肩の力が抜けていくのを感じます。
近くのカフェで名物のシャンティイ・クリームを添えたデザートをいただきながら、馬の背から見た森の風景を思い出しました。
フランスらしい優雅な時間は、体験が終わってからも静かに心に残り続けます。
まとめ:静けさの中にある贅沢
シャンティイの乗馬体験は、観光ではなく「体感する文化」。

歴史ある森の中で馬とともに過ごす時間は、フランスの美意識や自然との調和を全身で感じられる貴重な体験です。
馬とともに過ごした静かな時間が、旅の記憶をより深くしてくれます。
みなさんもシャンティイを訪問したら、ぜひ乗馬体験をしてみてください。
